2013.12.27
線路端
北海道
太平洋石炭販売輸送
海底力
石炭
釧路
冬のSLと石炭のマチ・釧路 2. - 臨港鉄道春採駅 -
『石炭のマチ・釧路』の2回目は、ツアー初日に訪れた太平洋石炭販売輸送臨港線(以降臨港線)の春採(はるとり)駅と知人(しれと)駅の様子です。
釧路駅集合後、海底力ツアー参加者は釧路駅2階の会議室で簡単なオリエンテーションを受けながら、弁当の昼食をとりました。この弁当は太平洋石炭販売輸送(株)商事部のヨーハン調理センター(地元では太平洋石炭販売輸送のことを親しみを込めてヨーハンと呼ぶそうです)が製造販売するもので、何でも日本唯一の貨物駅の駅弁として売り出す計画があるとか無いとか。いかにも北海道の弁当らしいおかずのラインナップもさることながら、駅弁包装紙にはDE601(後述)が牽引する臨港線の石炭列車の写真が使われており、鉄道ファンにはたまらない一品に仕上がっています。
さて、昼食後はバスで臨港線の春採駅に向かい、ヤードに停車中のシャトルトレインを撮影し、選炭ポケットでの石炭積み込みの様子などを見学しました。
臨港線は、以前はJRの東釧路駅を起点としていましたが、路線短縮後は石炭の積み込みを行う春採駅と、船に積み込むまで一時的に貯炭する知人駅との間を結んでいます。CTC化は昭和40年始めで、信号・ポイントは春採駅から制御されます。石炭列車は12ユニット(24両)の連接貨車の前後に、2両のディーゼル機関車を連結したシャトルトレインという、ちょっと変わった形で運転されます。
春採の選炭ポケットでの石炭積み込み時、および、知人貯炭場(石炭桟橋)での荷下ろし時には、12ユニットの貨車を真ん中で2分割し、それぞれが同時に積み込み・荷下ろしをします。列車の分割や貨車の扉の開閉は、機関車から遠隔操作で行われます。
太平洋炭鉱時代は、24時間態勢で年間200万トンの石炭を輸送したそうです。釧路コールマイン発足後は、日中6往復のダイヤを設定しているものの、出炭状況に左右されて運休も多く日曜は休業だそうです。
臨港線の走行写真は、別の回にまとめました。
■ 参考資料
釧路臨港鉄道の会(2013.02):「冬のSLと石炭のマチ・釧路 FINAL」海底力ツアー season 5th -SL冬の湿原号と釧路の石炭産業・鉄道名所を体験する3日間-