筑豊本線の若松-折尾間で活躍するキハ47、キハ40形気動車です。
筑豊本線の北側の非電化区間(若松-折尾間)を訪ねました。
筑豊本線の起点の若松駅は、筑豊地方で産出された石炭の積み出し港として栄えた若松港とともに発展しました。かつて駅構内には石炭積み出し施設のほか、広大な操車場や機関区などがありましたが、今はわずかな線路、ホームと駅舎を残すだけです。
この列車が出発したのとは反対側の1番線横には、かつて朝の通勤用に運行されていた客車列車のための機回し線が、今でも残っています。
高層アパート群が途切れるあたり、海と丘陵地に挟まれた線路を若松駅に向かうキハ47です。以前はこの辺りまで若松操車場の敷地だったようです。
現在の折尾駅は、筑豊本線の上を鹿児島本線が跨ぎ、少し離れた場所を鹿児島本線-筑豊本線短絡線が通ります。それぞれに折尾駅のホームがあるため、複雑な構造になっています。
筑豊本線は若松駅が起点で、折尾駅までの愛称「若松線」は非電化区間です。一方、折尾駅から直方方面は電化されており、電化区間は桂川駅から篠栗線を通って博多駅方面に続きます。筑豊本線は折尾駅の1番線と2番線を使用しますが、現在は2番線だけに架線が張られているので、折尾駅始発の筑豊本線直方方面行き(愛称「福北ゆたか線」)の電車は、もっぱら2番線発着となっています。
JR九州では、非電化の若松線の区間に乗り入れることができる蓄電池式の電車を開発中で、平成28年度中に導入が予定されています。そのため、もうすぐ1番線にも架線が張られるそうで、その準備工事が進行していました。若松線区間を走る気動車の動向や、新しい蓄電池式の電車がどのように運用されるのか、注目したいと思います。
また駅周辺では、完成すれば鹿児島本線、筑豊本線、短絡線が同一平面に並ぶようになるという大規模な連続立体交差事業が進行中で、折尾駅は近い将来大きく変わることになります。