仙台・岩沼方面からの折り返し区間の終点、浜吉田駅の駅名票です。浜吉田駅は2面2線ですが、駅舎から跨線橋を渡る2番線側は使用されていませんでした。
常磐線の浜吉田駅から相馬駅間は、津波によって軌道、駅や車両が損壊・流出するなどの大きな被害を受けました。
新地駅では停車中の4両編成普通電車(E721系)が滅茶苦茶に壊れ、浜吉田ー山下駅間では貨物列車(ED75牽引)のコンテナが100m以上も流されました。当時の写真を見ると、車両だけでなく線路も大きく山側に流されたのが分かります。
沿線の市町村のうち福島県新地町と宮城県山元町が市街地の一部を陸側に移すまちづくり計画案を作成したのを受けて、JR東日本は常磐線の線路を山側に移設する延長14.6kmの新ルートを計画し、山下駅、坂元駅、新地駅が現在より山側の高架上へ移設されることになりました。これにより、浜吉田~駒ヶ嶺間は山側に移設された新ルートで、駒ヶ嶺~相馬間は従来のルートで、2016年中の開通を目指して復旧工事が進められています。
線路の踏面はさびていますが、真新しい道床が敷かれて開通を待っています。
従来の常磐線は、このまままっすぐ木立の間へと伸びていました。
浜吉田駅に停車中の701系電車が小さく見えます。
分岐点から次第に地盤高を上げながら、牛橋地区方面へ続きます。
この辺りの工事は、架線が出来上がれば走れそうなところまで進んでいました。
津波で、札幌貨物ターミナル駅発隅田川貨物駅行の92列車は、機関車だけが線路上にとり残され、紙や玉ねぎを積んだコンテナ車は道床ごと流されました。
落掘橋梁とその南側の小さな踏切付近の様子です。震災から5年がたち、線路は背の高い雑草や灌木で覆われつつあります。
夕方の電車で、浜吉田から仙台へ向かいました。