いわき駅で乗り換えた669M竜田行は、415系1500番台でした。
普通電車4本と代行バス2区間を乗り継いて、常磐線を南から北へ抜けました。
2011年3月11日東日本大震災から5年が経った2016年3月現在、常磐線には震災から続く不通区間が2つあります。宮城県南部から福島県、茨城県に至る常磐線の区間では、この地震の揺れの直接的な影響で、路盤や橋梁などの構造物に大きな被害が生じました。中でも、南側の不通区間である竜田-原ノ町間は、福島第一原子力発電所事故による放射能汚染を被り、地震の被害調査すらなかなか進まない状況が続きました。また、北側の不通区間である相馬-浜吉田間は、津波により甚大な被害を受け、それぞれ復旧に時間がかかっています。
北側の不通区間では震災後の4月12日から代行バスが運行(亘理-相馬間)されていますが、南側の区間(竜田-原ノ町間)はしばらくの間不通の状態が続いていました。しかし、2015年1月31日にバスによる代行運転が始まり、震災から3年10か月を経てようやく常磐線全線での運行が再開されました。これによって、いわき-仙台間を、普通列車と代行バスを乗り継いて移動することが出来るようになりました。
竜田駅の発着には3番線が使用されていました。島式の3番線・2番線と改札のある1番線の間には仮設の歩道が設置されていて、改札へのアクセスが容易になっていました。
浜通り交通は福島県双葉郡楢葉町に本社を置く貸切観光バスの会社ですが、震災後はいわきを中心に事業を展開していて、JR常磐線竜田駅-原ノ町駅間の代行バスも運行しています。
このバスの乗車率は50%程度でした。
竜田-原ノ町間の代行バスは1日2往復しかなく、669M(竜田9:23着)から乗り継ぐ代行バスは竜田駅9:35発ですが、時刻表等では列車との接続はないとアナウンスされています。代行バスなので、常磐線のきっぷで乗車します。
福島第一原発の看板に、ちょっと緊張。
竜田駅を出発したバスは、国道6号線を北上して竜田から原ノ町へ向かいますが、途中駅の富岡、夜ノ森、大野、双葉、浪江、桃内、小高、磐城太田駅は通過です。交通信号による停車はありますが、乗り降りはできません。出発前後には、窓を開けないようアナウンスが流れました。
9:35に竜田駅を発車した代行バスは、10:50定刻より早く原ノ町駅に到着しました。