高畠駅構内には、改札口直結の温泉施設があり、宿泊施設も隣接しています。
奥羽本線の糠ノ目(ぬかのめ)駅は、1991年に高畠駅に改称されました。 その後、奥羽本線には山形新幹線が開通し、現在は主に山形駅発着便の新幹線と在来線が高畠駅に停車します。
山形新幹線開業に合わせて、標準軌区間を走行する普通列車用として1991年に新製された719系5000番台です。 719系5000番台の基本形式で、かつて東北本線、仙山線、常磐線や磐越西線などで活躍した719系0番台の車両は、2020年春のダイヤ改正で定期運用を離脱しました。 5000番台の車両は、奥羽本線の福島 - 米沢間の全ての普通列車で使用が続けられていますが、電装部品などを中心に設備の老朽化が懸念されており、今後が気になります。
さて、ここからは山形交通高畠線が廃止される2年前の1972年夏に、同じ駅(当時の糠ノ目駅)で撮った写真です。 当時、山形交通高畠線には、電気機関車が電車を牽引する列車や、電車+貨車の混合列車などが走っていました。 今になれば、もっとゆっくり時間を取って撮影しておけばよかったと思います。
糠ノ目駅の山形交通線ホームに停車する電気機関車+電車列車です。
こんな混合列車がふつうに走っていました。
奥羽本線の普通列車は、EF71やED78が牽引する客車列車でした。 暑かった夏の一日の撮影を終え、乗車した上り客車列車の窓を全開にして、ゆっくりと赤湯に下ってゆく列車の車窓から、斜面に広がるぶどう畑の景色をぼんやり眺めるのが好きでした。 停車後は車軸発電機とブレーキの音が鳴り止んで、シーンと静まり返った客車内には、虫の声や遠雷の音が聞こえてくる・・・できるものなら、もう一度そんな旅がしてみたいと思うのです。
奥羽本線糠ノ目駅の跨線橋からは、山形交通高畠線のホームが見下ろせました。 手荷物でしょうか、リヤカーに積まれた荷物が高畠線の列車到着を待ちます。