水田や蓮田が広がる粟生の低地から鉢形の台地へ、15‰の登り坂に差し掛かるこの日の上り最終列車です。
鹿島サッカースタジアムからは、JR鹿島線・成田線経由の貨物列車1092レとして、越谷貨物ターミナル(越谷タ)に向かいます。
この先は、しばらく住宅地帯を走り、JR鹿島線に合流します。
切通しの線路敷を区切るフェンスには、スイカズラが咲いていました。
鹿島臨海鉄道鹿島臨港線は、鹿島サッカースタジアム-奥野谷浜(おくのやはま)間 19.2km を結ぶ貨物線です。 鹿島サッカースタジアム行のJR線貨物列車 (東京貨物ターミナル、越谷貨物ターミナル、それぞれ1往復) に接続して、鹿島臨港線内に3往復の貨物列車が運転されています。
2021年に開催された鹿島臨海鉄道の撮影会に参加した後、鹿島臨海鉄道鹿島臨港線を何度か尋ねています。 その頃の写真をまとめてみました。
越谷タ発 1093レ に接続して運転される 93レが、台地の縁を水田地帯へ下っていきます。
鹿島臨海鉄道は、鹿島臨海工業地帯への貨物輸送を目的に、国鉄、茨城県や工業団地に進出した企業により1969年(昭和44年)に設立され、 翌年の1970年に、鹿島臨港線北鹿島(現鹿島サッカースタジアム)-奥野谷浜間を開業しました。 また1985年(昭和60年)には、日本鉄道建設公団が建設した国鉄鹿島線北鹿島(現鹿島サッカースタジアム)-水戸間を大洗鹿島線として引き受け、旅客営業を始めています。 1978年~1983年の間、国からの要請で鹿島臨海鉄道が新東京国際空港(現成田空港)へ航空燃料暫定輸送を行った時期があり、その頃は北鹿島-鹿島港南間で旅客営業を行いました。 1985年以降の大洗鹿島線や鹿島臨港線暫定輸送期間の旅客列車は、鹿島サッカースタジアム(北鹿島)からJR(国鉄)鹿島線の鹿島神宮まで乗り入れています。
東京貨物ターミナル(東京タ)発 1095レ に接続して運転される 95レ。この日の下り一番列車です。
93レが神栖駅に向かいます。
次回は神栖から先の奥野谷浜までを紹介します。