石巻線には1日7往復(平日)の貨物列車が運転されています。全てコンテナ列車で、主な積み荷は石巻港にある日本製紙の紙製品です。
日本製紙石巻工場は、出版物に使われる用紙の生産で大きなシェアを誇っていましたが、港のすぐ近くに有った工場は東北地方太平洋沖地震の津波で壊滅的な被害を被り、完全に機能を停止しました。その状態から半年後の再開を目指して復旧作業を進め、9月16日に出版向けの用紙を主に生産する8号抄紙機の運転を、さらに翌年の3月6日には、復旧計画で予定されていたすべての抄紙機と塗工機の運転を再開しました (佐々 2014)。
日本製紙石巻工場の復旧にともない、石巻線での製品輸送が順次再開されています。
また石巻線では、石巻および陸前高田周辺で発生した東日本大震災の震災瓦礫を広域処理するための、震災瓦礫の鉄道コンテナ輸送が2013年12月頃まで行われました。
佐々涼子著「紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている」(早川書房、2014)