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△ ファームイン・トント
立派な白樺林の前にポツンと建つファームイン・トント、仁宇布でたった1件の宿です。そこでいただける生ホゲットのジンギスカンは、それだけでも遠くから食べに行く価値があると思います。ご主人と奥様の気の利いた会話も魅力な、小さな宿です。
△ マザーツリー
仁宇布にある白樺樹皮細工の会社です。
かわいいピンクの看板に、羊の顔と「Kancusha(カンキューシャ)」の文字。
写真は、トロッコ王国の横にあるフェルト教室の建物です。「Kancusha(カンキューシャ)」は、たぶん緩急車(かんきゅうしゃ)のことでしょう。
緩急車とは鉄道車両の一種で、荷物や旅客をのせるとともに手動でブレーキをかける車両のことを言います。まだ鉄道のブレーキシステムが今のように発達していなかった頃、列車の中でブレーキをかけることの出来る車両は機関車と緩急車だけでした。緩急車はだいたい列車の一番後ろに連結され、車掌が乗務しました。日本では専ら車掌が乗るための車両を車掌車と呼んで緩急車と区別しますが、緩急車と車掌車はよく混同されて使われます。
この窓が4つある建物は、車輪こそありませんが元はヨ3500という形式の車掌車で、国鉄時代には日本全国で多くの車両が動いていました。やがて全国の貨物列車から車掌車が消え、不要になった車掌車は売却されて倉庫など鉄道とは縁のない用途にも転用されました。そんな中、北海道では駅の待合室として使わた車掌車があり、この車両も、かつて宗谷本線にあった智東駅という臨時駅の待合室として使われていたものだそうです。
この「Kancusha」では、松山牧場で刈取られた羊の毛を使ってフェルト教室が開かれています。せっけんを使ったり、専用の針でこすったりして羊毛をフェルト化し、いろいろな形に仕上げていくのですが、とても時間のかかる根気のいる作業で、トロッコの待ち時間に作品を仕上げるのは簡単ではないかもしれません。でも、ここではフェルト教室として丁寧に教えてくれるほかに、材料の羊毛と作業に必要な小道具をセットにしたハンドクラフト・キットなども販売されています。教室でエッセンスを教わり家でゆっくり手作りというのも、良いかも知れません。
草原読書会には、仁宇布や美深の特産品コーナーが設けられていました。その中から「ウール工房ひつじ小屋 niupu」を紹介します。web管理人の一押しは、何といってもこの「ヒツジ玉」です。羊の地毛の色をそのまま使ったものや、草木染など天然素材で着色したものがあります。羊は寂しがり屋だからいっぱい一緒に飾ってあげてくださいって...いいですね。
この日はイベント向けに、特別に背中に星のある羊も並んでいました。このほかにも、フェルト製の帽子などが展示販売されていました。
フェルトの羊も、このくらい大きくなるとぐっと表情が豊かになります。草原朗読会のサイドイベントとして、この羊飾り(もちろん背中に☆つき)を作る教室も開催されましたが、たっぷり半日仕事だったようです。
興味のある方は、『ウール工房ひつじ小屋 niupu』のページをご覧ください。