一ノ戸川橋梁を渡りトンネルに向かう上り勾配の山岳区間。SLばんえつ物語の後を会津若松に向かいます。
キハ40系気動車は、1977年から1982年の間に国鉄が製造した一般形気動車で、1950年代に製造された初期の液体式気動車であるキハ10系の置き換えや、将来のキハ55系、キハ20系の置き換えを見込んで888両が作られました。両運転台・片開ドアのキハ40、片運転台・両開きドアのキハ47、片運転台・片開きドアのキハ48があります。
磐越西線を担当する新津運輸区では、2010年に急行型のキハ28・58形が、翌年にはキハ52が廃車となったのを最後にキハ20系がそれぞれ運用を終了し、それ以降、国鉄時代に作られた気動車としてはキハ40系に属する3形式が運用されてきました。
新潟・秋田地区に新型の電気式気動車GV-E400系の導入が決まり、磐越西線で活躍する新津運輸区の40系気動車も、いよいよ2019年度までに置き換えが行われる模様です。
八戸線および新潟・秋田地区への車両新造計画について (2017年7月4日, JR東日本)
真夏の西会津に、国鉄時代から活躍するキハ40系気動車を訪ねました。
朝の尾登(おのぼり)集落を抜け鉄橋へ向かいます。阿賀野川に沿って雄大な山岳区間を行く磐越西線には、急行型気動車を思い起させる片運転台・片開きドアのキハ48が似合います。
野沢始発の上り会津若松行一番列車220Dは、会津若松から回送列車で送り込みが行われます。この列車には、只見線と同じ郡山車両センター所属の緑色塗装のキハ40(2連)が使用されています。
夕方の野沢駅に、新津行の普通列車が到着です。飯豊登山から無事下山し大きな荷物を整理する人、帰省する子や孫を待つ老婦人など、山あいの駅のホームにはゆっくりとした時間が流れていました。