キハ110を先頭に、国道に沿って野沢駅を目指します。
キハ110系は、老朽化したキハ20系・キハ45系の置き換えなどを目的に1990年から導入された車両で、富士重工業・新潟鐵工所で製造されました。それまでの気動車と異なり、車体と台車の軽量化を図るとともに高出力直噴式エンジン(420PS, 2000rpm)と高効率の液体変速機を搭載した、電車並みともいわれる高い性能の気動車です。その結果、非電化山岳路線の勾配区間での速度向上と、到達時間の大幅な短縮が実現しました。また冷房装置の搭載により、特に夏季の旅客サービスが大幅に向上しました。
磐越西線の非電化区間を受け持つ新津運輸区には、200番台を中心に22両のキハ110系が配置され、普通列車や快速あがのに使用されています。キハ110系200番台の特徴は、それまでプラグドア(ドアが閉まるとき、最後に車体外側に向かってドアをはめ込む動作を行う)から引き戸への変更、それに伴いドアの高さを少し低くしたこと、などです。なお、新津運輸区のキハ110系は後述するキハE120形と共通運用で、磐越西線、信越本線、白新線、羽越本線、米坂線の各線で走る姿を見ることが出来ます。
阿賀野川支流に架かるワーレントラス+上路プレートガータの安座川橋梁を渡ります。新津運輸区唯一の100番台キハ110-135を先頭に、緩い下り勾配を快走する快速あがの。
車体側面のオレンジ色のストライプとオコジョのラッピングが印象的なキハE120は、製造された8両すべてが新津運輸区に配置され、キハ110系と共通運用で新潟地区で活躍してます。導入は2008年で、これにより米坂線の国鉄形気動車(キハ40、キハ47、キハ48、キハ52、キハ58)の運用を置き換えました。先に製造が開始されたキハE130系気動車(3扉車)から中央の客用扉を無くして2扉とした車両で、キハE130系と同様に450PS/2000rpmのエンジン、変速1段・直結4段、自動式のトランスミッションを搭載した高性能車で、新潟トランシス製です。
喜多方の盆地から慶徳峠を越える山岳区間を行く、野沢駅折り返しの区間列車です。
キハE120を先頭に一ノ戸川橋梁を渡る快速あがのです。