石油の里案内板 16 「石油処理施設群」、花と緑と石油の里 秋葉区
金津油田、2回目は石油処理に使われた施設群を紹介します。
この区域には、金津油田が生産を停止する1996年まで実際に稼働していた、集油、加熱、受け渡しなどに使うタンクや、石油処理施設とこれらを結ぶ送油管などが集中的に残っています。 近代的な石油関連プラントと違って、煉瓦で覆われた設備が強く印象に残ります。 説明は、概ね現地案内板からの引用です。
水切りタンク
集油タンクから水切タンクに送られてきた原油は一日放置され、比重の違いにより原油と水とに分離されます。
この水を分離して取り除く作業を「水切作業」といいます。
金津で採油される原油は、水が分離しにくい重質油であるため、繰り返し水切作業を行います。
水切作業が進んだ原油は、最後に加熱炉に送られ、加熱され水が分離しやすくなった原油を最後の水切作業を行い、純度の高い原油を受け渡しタンクに送ります。
石油の里案内板 16-3 「水切りタンク」、花と緑と石油の里 秋葉区
水切りされた原油は、さらに水を取り除くために加熱炉で約70度に熱します。 加熱され水が分離しやすくなった原油は、再度水切りタンクに移され、より完全に水が取り除かれます。
石油の里案内板 16-4 「加熱炉」、花と緑と石油の里 秋葉区
煉瓦でおおわれているのは、原油がパイプラインで八代田駅や信濃川の船着き場まで油送されていた時代(昭和17年まで)の名残です。 加熱して流れやすくなった原油の温度が下がらないようにタンクを煉瓦で覆いました。
石油の里案内板 16-5 「煉瓦で覆われたタンク」、花と緑と石油の里 秋葉区
集油や受け渡しに使うタンクなど結ぶパイプが張り巡らされています。 隣には製品や保守用品を格納したのでしょうか、立派な倉庫が建っていました。